海運用語集 あ行
国際輸送のエキスパート

海運用語集 あ行

合いドック(あいどっく)
定期検査(通常5年に1回に国の船舶検査官が行う)と中間検査(2.5年に1回)の間に行う入渠(にゅうきょ)であって、任意に船舶所有者が行うもの(船舶安全法に基づかないもの)。合入渠(あいにゅうきょ)とも言う。
揚地変更(あげちへんこう)
荷主からの依頼により、B/Lに記載されている荷渡地と異なった場所で荷渡しを行うことで、揚地変更費用とB/LのFULL SETSが必要である。
揚げ積み(あげつみ)
揚げ荷役後に積み荷役を実施すること。ケミカル船の揚げ積みは、揚げ荷役後のタンク洗浄に時間がかかり同日では間に合わない場合がある。
揚げ荷役(あげにやく)
船体に積載したケミカル製品をカーゴポンプを使用し陸上側タンク内へ移送すること。
アジア海運フォーラム(あじあかいうんふぉーらむ)
アジア域内で共通する政策課題について海運当局者間で意見交換を行う。日本の運輸省(旧)の呼びかけにより1995年6月に第1回フォーラムが東京で開催され、以後年一回各国持ち回りで開催されている。メンバー国は、ブルネイ、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポールの9カ国。
アジア船主フォーラム(あじあせんしゅふぉーらむ)
Asian Shipowners’Forum(ASF)。アジア地域の船主間の相互信頼と協力関係の育成を目的に、1992年に当協会の提唱により設立。メンバーは、アジア8国・地域(日本・韓国・中国・台湾・香港・ASEAN(フィリピン・インドネシア・マレーシア・ミャンマー・シンガポール・タイ・ベトナム)・豪州・インド)の14船主協会。
圧縮記帳(あっしゅくきちょう)
法人税法上の原則である「全ての収益に対して課税する」ことに対する特例措置。法人が保険金収入や特定資産の買い替えなどで差益が生じたときには、差益には課税せず、その代わりに代替資産の帳簿価格を実際の価格から差益分だけ減額して記帳することができるという方式。圧縮記帳を行った資産の減価償却費の計算は圧縮後の価格がベースとなるので、実際の取得額を基礎とする場合に比べ、毎期の償却額が少なくなり、その分だけ利益が余分に発生する。結果的には、固定資産の全耐用年数を通じてなしくずしに課税されることになるので、圧縮記帳制度は、免税措置ではなく課税の延期措置である。
後船(あとぶね)
着岸バースに、後に着く予定の船。(反)先船(さきぶね)
アバンダン宣言(あばんだんせんげん)
貨物が全損になった可能性が高いにもかかわらず、全損が確定するまでに時間を要する場合に、確定まで保険求償が行えないとすると、迅速な損害回収という貨物保険本来の機能を被保険者が十分に享受できないことになる。このような場合に、被保険者が貨物の所有権を保険者に譲渡し、保険者に全損金の保険金請求を行うこと。
アフターピークタンク(After-peak Tank)
船尾隔壁より船尾の方へ設けられた水槽で、バラストタンクまたは清水タンクに使用され、船尾喫水トリムの調整を必要とする時にも利用できる。船尾水槽(せんびすいそう)ともいう。⇔(反)フォアピークタンク(Fore-peak Tank)、船首水槽(せんしゅすいそう)
アブログ(Abstract log)
船舶の運航上発生した記録したものが航海日誌と呼ばれ、特にその中で重要な諸点(航行距離、燃料消費量、入港地名、入出港時間、積載貨物名及び数量)を、一航海ごとに分けて記録した日誌のこと。
歩み板(あゆみいた)
船と桟橋の間を、人が行き来するために渡す板。干満の関係などによっては、船陸間でかなりの高低差が発生する場合があり、そのような場合は、板を渡し、板の上を人が歩行する。
アライアンス(あらいあんす)
船社間協定の一形態で、世界規模での最適配船、コスト合理化を図るための戦略的船社間協定。1992年後半から1993年にかけて欧州航路や北米航路でアライアンスを模索する動きが始まった。
安全管理規定(あんぜんかんりきてい)
平成18年9月に「運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律」により、運輸事業者に対して、絶えず輸送の安全性の向上に向けた取組を求めるとともに、安全最優先の方針の下、経営トップ主導による経営トップから現場まで一丸となった安全管理体制の適切な構築を図るため、運輸事業者に対して、安全管理規程の作成等が義務付けられたもので、海運会社も船舶の安全運航及び海洋環境保護に関し、有効かつ適切な安全管理システムを確立するため、当規定を定めている。

錨(いかり)
1節25m×8節=200m(全長)、降ろすのは、通常5節程度。停泊できるのは、錨の爪によるものではなく、チェーン自体の重さ(はちゅう力)であり、抵抗力。
行会い船の航法(いきあいせんのこうほう)
二隻の動力船が真向かい又はほとんど真向かいに行き会う場合において衝突するおそれがあるとき、これを「行会い船」といい、各動力船は、互いに他の動力船の左舷側を通過することができるようにそれぞれ針路を右に転じなければならないと定められている。(海上衝突予防法 第14条の行会い船)
行き脚(いきあし)
船舶等の前進速力に対し、それまでの勢いで走り続けること。
委託船(いたくせん)
貸渡業者(オーナー)が運送業者(オペレーター)に対し船舶の運航を全面的に委託すること。この契約は、定期用船とは異なり、貸渡業者の収入は一定ではなく、好況時など運賃が高く、稼働率が高いときは利益が上がるが、不況時には収入が下がり安定しないという面がある。
一次エネルギー(いちじえねるぎー)
天然のままエネルギー源になる石油、石炭などの化石燃料、ウラン、水力などを一次エネルギーという。二次エネルギーは、資源をそのまま使用せず、用途に合わせた形に加工、転換したエネルギーで、電気、都市ガス、石油製品(ガソリン、灯油など)等がある。
一番船(いちばんせん)
同じ桟橋で、一日に複数の荷役が予定されている場合、その中で最初に荷役を行う船のこと。二番目に荷役を行う船は「二番船」。
イナートガス(いなーとがす)
inert gases。タンカーのカーゴタンクの内部では、積荷である原油などに含まれる揮発度の高い成分が絶えずガスとなって蒸発している。こうして生じたガスは極めて可燃性が高く、静電気による火花などで容易に着火し、大規模な爆発に結びつく危険性があるため、人工的に作られた不燃性ガスをタンクに注入して、内部の酸素濃度をつねに低いレベルに保っている。このガスをイナートガス(不活性ガス)と呼ぶ。イナートガスは、一般にタンカーの船内ボイラーの排気ガスを洗浄、冷却してつくられる。これをつくるための装置が、イナートガス装置(IGS)であり、イナートガスを使ってタンク内の酸素濃度を抑制することをイナーティングと言う。
委付(いふ)
Abandonmentは、海上保険のみで認められた特種制度で、“現実全損”ではないが“推定全損”の場合、保険会社に一切の権利を譲渡し、保険代金を受取ること。
イーブン・キール(平脚(ひらあし)Even Keel)
イーブンキール(ヒラアシ)とは、船首と船尾の喫水が同じ状態をいう。利点、欠点ともにバイザヘッドとバイザスタンの中間である。水深の浅い港、河川、運河を航行する場合にイーブンキールとする場合がある。
入船(いりふね)
入船とは、港の入口(港口)に船尾方向を向けた状態で着桟(岸)する方法である。出船と全くの逆を指す。実際の入港は長らく出船で行われてきたが、エンジンの騒音問題等を踏まえ、近年は入り船での入港が増えつつある。⇔(反)出船(でふね)
引火点(いんかてん)
液体の表面近くで引火(物が他の火・熱で発火すること)するのに十分な濃度の可燃性ガスが生じる最低の液温のこと。ガソリンでは-40℃、軽油は50〜60℃。
インコタームズ(Incoterms)
国際商業会議所 (International Chamber of Commerce: ICC) が策定した貿易条件の定義である。1936年以降策定されているが、改正を重ね、最新版 (Incoterms2010) は2011年1月1日から発効した。名称はInternationalの'In'、フランス語のCommerce(Trade)の'co'、それに'Terms'を組み合わせた略称。貿易取引における運賃、保険料、リスク(損失責任)負担等の条件に関する売主と買主の合意内容について、国によって用語の解釈に不一致があると貿易が円滑に行われないため、国際的に統一的な定義を取り決めたもの。 任意規則であるため、強制力はなく、貿易取引の契約書に「本契約で使用されている貿易条件は、インコタームズ2000によって解釈する」というような約款を入れることが一般的である。また、両当事者が合意すれば、例えば1990年度版に準拠することも自由にできる。インコタームズの本文(和英対訳)は、国際商業会議所日本委員会で入手することができる。
インター・ポート(いんたー・ぽーと)
極東/東南アジア域内のこと。
インボイス(いんぼいす)
Invoiceとは、貨物送り状のことで、輸入者名・品名・数量・価格等が記載されており、代金決済、輸出入申告等もこれをベースに処理されるため、貿易取引上最も重要な書類である。インボイスにも、Commercial Invoice とOfficial Invoice(Consular/Custom Invoice)がある。
インターモーダル(いんたーもーだる)
複合一貫輸送。2種類以上のサービスモードを組み合わせて荷受地から荷渡地までの一環輸送を提供するもの。
インマルサット(いんまるさっと INMARSAT)
国際海事衛星機構(INMARSAT)。1979年に設立。サービス開始は1982年。静止軌道に打ち上げられた9つの衛星により、船舶をはじめ航空機、陸上交通機関による電話・テレックス・ファックス・パソコン通信などの世界的な利用を可能とするシステム。31ヶ国、約40の地上局で受信する。当初は船舶の運航状況や海難、航行安全情報の提供に留まっていたが、順次対象範囲を拡大した。
インランドデポ(いんらんどでぽ inland depot)
港湾、空港以外の内陸部にある貿易貨物輸送基地で、貨物の集配、通関業務、保管などが行われる。多くの貿易貨物がコンテナ化されている現在、主としてコンテナの集配、コンテナの荷詰め、取出しなどを行うフレートステーション(CFS)機能を有し、貨物流動(荷送人→コンテナ船寄港地、コンテナ船寄港地→荷送人)の効率化とコンテナ貨物輸送の営業の拡大を目的としている。

ウィンドラス (Windlass)
揚錨機。船舶の投揚錨並びに係船装置を言う。アンカーチェーンあるいはロープの巻き取り、繰出装置、ブレーキ装置からなり、主として油圧あるいは電動モーターにより駆動される。
ウェス (Waste)
ぼろ、ぼろきれ。機関・機械等油汚れの手入れに使用する古い布。油分で汚れたウェスは自然発火しやすいので、早期に陸揚げ、焼却等の処分が必要。
ウェーバー(うぇーばー)
一部途上国は、自国関係航路の外貨貨物を自国船に留保するために外国船の積取制限を設けている。そのような政策の一環として、同国と二国間協定あるいは通商航海条約を締結していない外国船が、同国関係航路で貨物輸送する場合に事前取得が義務付けられている証書で、同航路に就航していないことを証明するもの。
右舷(うげん Starboard)
船尾から見て、右側を指す。⇔(反)左舷(さげん)
うねり (Swell)
観測場所からかなり離れた所で起きた波が伝わってきたもの。波長は大。例えば、南方洋上で発達した台風から「うねり」が風に先駆けて日本の太平洋岸に到達したものを土用波と言う。台風の襲来を告げる自然が放った伝令のようなもの。
うねり階級(うねりかいきゅう)
波が進むスピードより風が強いと、波は風に押されて次第に三角波を形成する。このように、その海域で吹いている風によって生じる波を風浪と言うが、その風浪が発生域を離れるなどして、風の直接の影響を受けなくなった状態の波を言う。
そのうねりの大きさを階級別に合わせて説明した物をうねり階級と言う。
0 うねりがない
1 短くまたは中位の弱いうねり(波高2m未満)
2 長く弱いうねり(波高2m未満)
3 短くやや高いうねり(波高2m 〜 4m)
4 中位のやや高いうねり(波高2m 〜 4m)
5 長くやや高いうねり(波高2m 〜 4m)
6 短く高いうねり(波高4m以上)
7 中位の高いうねり(波高4m以上)
8 長く高いうねり(波高4m以上)
9 2方向以上からうねりがきて海上が混乱している場合
上屋(うわや)
Shed。主として港頭で一時的に貨物を蔵置するための施設。在来船の輸出入貨物を搬入し、通関、保管を行う。
運航委託契約(うんこういたくけいやく)
船主が所有船を自ら運航しないで、集荷力のある他の船会社に配船、運航を委託し、所定の手数料を支払う契約のこと。船主は、所有船の運航によって得られる運賃を取得し、港費、燃料費などの運航費を負担する。
運航費(うんこうひ)
船舶を特定の航海に向け運航するのに必要な経費のこと。港費、燃料費、その他運航契約締結にかかる仲介手数料、さらに通信費などの運航雑費等がある。

エア押し(えあおし)
積込終了時に陸上配管内に残っている液状貨物を本船に押し込む。逆に、荷揚する場合、本船の配管内に残っている貨物を陸上側に押し上げる。この時エアで押すことを「エア押し」、窒素を使う場合「N2押し」と言う。
曳船(えいせん Tug Boat)
他船を曳いたり押したりするための船舶。外洋で故障を起こし航行不能になった船舶を曳航したり、港内に出入港する船舶の操船の補助として使用される。「引船」、「ひきふね」とも呼ぶ。
A重油(えーじゅうゆ)
動粘度が低く、常温でも使用可能。硫黄含有率の低い重油。
液化石油ガス(えきかせきゆがす LPG)
Liquefied Petroleum Gas(LPG)。プロパンやブタンといった石油ガスを液化させたもの。輸送の際は、常圧で冷却あるいは常温で加圧(加圧低温もある)して液化したままLPG船で運ばれる。
液化天然ガス(えきかてんねんがす LNG)
Liquefied Natural Gas(LNG)。メタンを主成分とする天然ガスを海上輸送のため液化させたもの。マイナス162℃の超低温で液化し、体積が600分の1になる天然ガスの性質を利用し、大量輸送を実現した。輸送の際は、超低温維持の特殊なタンクを持ったLNG船で運ばれる。
エマルジョン化(えまるじょんか)
「乳化」ともいう。互いに混ざり合わない液体の一方を微粒子にして他方に分散させること。撹伴(かくはん)などの方法を用い、保存するためにふつう乳化剤を加える。
エムゼロ(えむぜろ)
機関室の当直無しで、主機を24時間運転できる設備を備えた船をMゼロ(えむぜろ)船と呼ぶ。「Mゼロ」とは(財)日本海事協会が定めた船級を示す符号で「Machinery Space Zero Person」の略。船橋からの主機遠隔コントロールが可能でかつ機関室の異常を知らせる警報装置、異常時に自動的に主機を減速する装置など、無人運転のための多くの規定を満たした船を意味する。
沿海区域(えんかいくいき Coasting Area)
船舶安全法施行規則で定められた沿岸から20海里以内の区域。
沿海資格(えんかいしかく Coasting Qualification)
船舶の航行区域により与えられる資格のひとつ。この資格は北海道、本州、四国、九州およびこれらに附属する特定の島から20海里以内を航行できる資格をいう。
縁切(えんぎり)
同一船で二品目の積み合わせ荷役を行う際、貨物同士のコンタミネーションを防ぐため 船の配管を、それぞれの品目毎に完全に独立させること。一般的なケミカル船は、二系列に独立している配管を一か所でつないで一系列運用して おり、このつなぎ部分の短管ごと取り外し切り離してしまう。
延納方式(えんのうほうしき)
輸入関税や消費税の支払いを延長してもらうことで、税関長の許可により、輸入許可後3ヵ月以内に納付すればよい。“個別延納方式”と“包括延納方式”がある。
遠洋区域(えんようくいき)
平水区域・沿海区域・近海区域を除く一切の海面を含む航行区域。

沖荷役(おきにやく)
沖に停泊している外航船と内航船間で、海上でカーゴの受渡しを行うこと。日本港湾施設(バース)が小さい場合、大きな外航船等が桟橋等に着桟することが物理的に無理の場合のみ許可される。国内で許可されるのは横浜港と神戸港のみ。
乙仲(おつなか)
海運貨物取扱業者。船会社と荷主の間に立って海運カーゴの港湾における運搬、受け渡し、それらに伴う業務を代行する業者。戦時中に、船舶の売買などを仲立をする甲種海運仲立業に対して、乙種海運仲立業と称したことばの残ったもの。
オーバーリッチ(おーばーりっち)
オーバーリッチとは、カーゴタンク内のガス濃度を爆発上限界以上の濃度に保つことをいう。爆発を防止するためには、可燃性ガス又は空気のいずれか一方をなくすか、少なくする必要があり、可燃性ガスを無くすことが最も安全であるがタンカーでは特別な場合を除いて不可能であるため、上記方法により、爆発範囲から外す方法が取られる。
オーバル流量計(おーばるりゅうりょうけい)
配管内を流れる液体の流量(流速)を計って液量を算出する。流体がメーターを通過する時、オーバルと呼ばれる2個の楕円形をした歯車状の回転子が噛み合って回転する。このとき1回転で送り出されるケーシング内の容積と回転数によって流量を積算し、指示する装置。
オフ・ハイヤー(おふ・はいやー)
Off Hire。用船の期間中に船主側の責任における事故あるいは事情により、本船が使用できなくなった時、その期間中の用船料は船主に支払わなくても良いという条項のこと。通常、滞船、検査、修繕、入渠、座礁、衝突、船員ストライキなどで12時間を超えて本船が使用不能になった時にオフ・ハイヤーとなり、30日を超えた場合、用船者は任意に用船契約を解約することができる。
面舵(おもかじ Starboard)
右に舵をとり、船を右旋回させること。⇔(反)取り舵(とりかじ Port)
音響測深儀(おんきょうそくしんぎ Echo Sounder)
船の位置の水深を測定する航海計器。「エコーサウンダー」ともいう。船底に音波の送受波器を設けて音波を受信し、その所用時間を計り、その2分の1に音波が水中を伝わる速さ、(毎秒約1,500m)を乗じて水深を求めて連続的に表示する。
オン・ハイヤー(On Hire)
用船開始。または用船契約算入期間。⇔(反)オフ・ハイヤー(Off Hire)

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